「運動と脂肪の褐色化」～さとやま整形外科内科院長が贈るコラム～

健康ア・ラ・カルト#15

さとやま整形外科内科院長が贈る本コラムでは健康に関する雑話や豆知識などをいろいろご紹介していきます。

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「運動と脂肪の褐色化」

今回は聞きなれない褐色脂肪を取り上げましょう。

皮下や内臓脂肪は大きな脂肪滴（トリグリセリド）を貯えた白色脂肪ですが、ごく一部に小さな脂肪滴とミトコンドリアの多い褐色脂肪が混在しています。

この脂肪はミトコンドリアが多いために熱産生（エネルギー消費）の活発な脂肪で、新生児期に体温の維持に重要な働きをしましたが、成人ではその名残でしかありませんでした。

ところがこの褐色脂肪の多い人は肥満や糖尿病になりにくいことが分かってきたのです。

そして運動を継続すると白色脂肪が褐色脂肪に変わる（褐色化現象）ことがつきとめられました。例えば運動を続けたラットの皮下脂肪には褐色化がみられ、これを肥満ラットに移植すると体重が落ち、糖尿病が改善したのです。

運動は単に減量だけではなく、脂肪の質まで変えることができるということです。

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さとやま整形外科内科 院長　稙田太郎

インスリン抵抗性に関し、日本でいち早く人工膵臓を駆使して臨床研究を展開。 医学博士号取得、元日本糖尿病学会専門医、指導医、功労評議員。

沼津市東原（愛鷹）の「さとやま整形外科内科」　内科･リハビリテーション科・整形外科
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